梅のこと

紀州特選梅干

特選梅干とは、みなべ、田辺等の地域で生産された梅干で、紀州梅の会選別基準によるA級品の梅干を100%使用し(A級品とは キズがなく、皮が薄くて、適度に柔らかく、粒揃いの良いものです)、紀州みなべ梅干協同組合、田辺梅干協同組合に加盟する企業が製造する梅干です。 全国のお客様に対し最高品質の「紀州梅干」を、安心して選んでいただけるよう厳しい品質基準を設け、それをクリアした銘柄だけにこの「特選認定マーク」を付与するものです。

紀州特選梅干

梅干のルーツ

梅の原産地は中国、揚子江の奥地とされています。わが国に伝えられたのは、今から1500年前の奈良時代のこと。最初は胃腸やのどの病気の治療のための漢方薬の一種として渡来したとされています。それでは梅干はいつごろから作られたのでしょうか。
平安時代には青梅をかまどの上でいぶし焼きにして燻製にした「烏梅」が登場し、解熱や下痢止めに利用されてきました。「枕草紙」にも登場していますので、十世紀の半ばごろには確実にあったようです。その当時は高貴な人たちの薬用として塩漬けしただけの白梅干が利用されていました。
梅干が庶民のものになったのは鎌倉時代以降で、戦国時代には兵糧として梅干の果肉を丸薬状にしたものが必需品となりました。梅の酸味が唾液の分泌を促し、兵士がのどの渇きをいやすために重宝したといわれています。

梅の品種

梅の品種は300種以上あるといわれています。梅は気候と土壌に対する適応範囲が広いため沖縄から北海道にわたって栽培されています。しかし、全国的に栽培されている品種は極めて少なく、それぞれの地方の風土に適した品種が定着し、地方品種で産地をつくっています。主産県別の品種は和歌山(南高)、群馬(白加賀)、長野(竜峡小うめ)、山梨(甲州小うめ)、徳島(鴬宿)などとなっています。
和歌山県の代表的な品種、南高梅は和歌山県の旧南部川村が原産です。花は白色一重で、果実の大きさは大粒で緑色、完熟に近づくにつれて黄色くなり、日光の当たるところは鮮やかな紅色に変わります。皮が軟らかく果肉が厚く、干し梅として最適品種です。

みなべ町と梅

江戸時代、みなべでは米が育たない田畑と重い年貢に苦しんでいました。この地を治める、田辺藩主安藤帯刀は「やぶ梅」に注目し、米のできないやせた土地や山の斜面に生命力のある梅を植えさせ、年貢の軽減と農作物の育成に努めました。
明治になり、内本幸二郎、うち中為七が晩稲地区を開墾し梅を植え、梅畑経営が始まりました。その後、日清、日露の戦争で梅干の需要が伸びる中、内中源蔵が熊岡の扇山を開墾し梅畑化し、加工場を設けて以来、梅の一大産地となっていきました。
大正時代には梅干製造に取り組む農家が続出し、みなべ、田辺地区では梅干商組合が組織されました。
昭和には、梅の優良品種を選定し、高田梅が最優秀に選ばれ、「南高」の名称で種苗名称登録されました。

紀州梅干が特許を取得

平成21年みなべ町で胃がんと糖尿病の抑制効果に関する特許を2件取得しました。
ヘリコバクターピロリの運動能阻害剤(特許番号:特許第4081678号 平成20年2月22日登録)
ヘリコバクターピロリ菌に感染すると急性胃炎、慢性胃炎を引き起こすと共に、胃がん発生の原因となります。このピロリ菌の運動能を抑制する物質を梅中から発見し、梅のピロリ菌に対する予防効果を解明しました。
α-グルコシターゼ阻害剤(特許番号:特許第4403457号 平成21年11月13日登録)
α―グルコシターゼは小腸で二糖を単糖に分解する酵素です。梅に含まれる物質にこの酵素を阻害する働きがあり、食後上昇する血液中の血糖値をゆるやかにすることができます。この発明では梅の中からα-グルコシターゼ阻害効果とその阻害物質を解明しました。